積算の学習本おすすめ8選!選ぶうえでのポイントも紹介

積算は専門性が高いうえに、市場単価の変動が日々起こります。

そのため、新しい知識を学び続け、情報の更新をしていかなければなりません。

情報の更新に役立つのが積算の学習本です。

そこで本記事では、積算の学習本おすすめ8選を選ぶうえでのポイントについて紹介していきます。

積算の本を選ぶうえでのポイント

積算の学習本を選ぶうえでのポイントは、以下の3つです。

  1. 本の出版日が近いものであるか
  2. 自分のレベルに合った本か
  3. 勉強したい工事費の内容が書かれているか

本の出版日が近いものであるか

まず、本は新しく出版されたものを選ぶようにしましょう。

というのも、積算の市場単価は日々変動しており、出版日が古い本の情報とは異なる可能性があるからです。

古い本を参考に積算を行うと、現在の市場単価と異なることから赤字工事につながるかもしれません。

赤字工事を避け、適切な工事費用を算出するためにも、出版日が近い本を選ぶことが重要です。

自分のレベルに合った本か

積算の学習本は自分のレベルに合ったものを選ぶことが大切です。

自分のレベルより高い本を選んでしまうと、知識を深めることができず実務に活かせません。
一方、積算である程度経験を積んできた方が、入門や基本など自分のレベルより低い本を選んでも、得られる学びは少ないです。

本の購入前に自分のレベルを把握し、どの本を選べば学びを得られるのか考えるようにしましょう。

勉強したい工事費の内容が書かれているか

積算は工事の種類によって本の内容が変わるため、自分の勉強したい工事費の内容が書かれている本を選ぶ必要があります。

積算の工事種類は以下3つです。

  • 電気工事
  • 設備工事
  • 建設工事

電気工事の積算を行う方が、設備工事の積算に関する本を購入しても実務に活かせません。

本を購入する前に、自分がどの工事の積算を担当しており、勉強したい内容はどれなのか把握しておくことが大切です。

積算の学習におすすめの本8選

それでは、積算のおすすめ学習本を紹介していきましょう。

  • 初めての建築積算
  • とある会社の経理さんが教える楽しくわかる!原価計算入門
  • 拾って覚える!実践電気工事積算入門
  • 建築積算士ガイドブック
  • 積算実務マニュアル
  • 工事積算実務マニュアル
  • 木造住宅のコストがわかる本
  • 物価本

初めての建築積算

出典:学芸出版社

価格(税込) 3,080円
出版日 2018年11月29日
本の内容 積算の概要
土木・地業の積算
鉄筋コンクリート造の積算
鉄骨業の積算
木造の積算

1冊目は「初めての建築積算」です。

専門学校などの建築系の学校で教科書として長年利用されている本で、積算を学んだことのない人でもわかりやすい内容となっています。

重要語句などが赤字で記されているのも特徴です。

この本を読めば、以下の内容を学べます。

  • 積算の概要
  • 土木・地業の積算
  • 鉄筋コンクリート造の積算
  • 鉄骨業の積算
  • 木造の積算

積算の経験を積んでいる方というよりは、積算初学者が読むべき本となっています。

また、出版が2018年のため、他の新しい本と併用して読むようにしましょう。

とある会社の経理さんが教える楽しくわかる!原価計算入門

出典:日本実業出版社

価格(税込) 1,540円
出版日 2015年1月15日
本の内容 原価計算の基礎
原価の分類や部門別の原価計算
直接配賦法と間接配賦法
原価差異の処理
1年間の利益計画の立て方

2冊目は「とある会社の経理さんが教える楽しくわかる!原価計算入門」です。

積算を行ううえで原価の知識は必須となります。

その原価についての内容を現役の経理マンが網羅して解説している本です。

漫画ベースのため飽きずに読むこともできるでしょう。

この本を読めば、以下の内容を学べます。

  • 原価計算の基礎
  • 原価の分類や部門別の原価計算
  • 直接配賦法と間接配賦法
  • 原価差異の処理
  • 1年間の利益計画の立て方

積算を学びたい方はもちろん、簿記を学びたい方、経理担当者も基礎知識を身につけられるおすすめの1冊です。

拾って覚える!実践電気工事積算入門

出典:オーム社

価格(税込) 2,530円
出版日 2018年7月14日
本の内容 積算の基本
工事業の用語
電気工事の積算実務の基本

3冊目は「拾って覚える!実践電気工事積算入門」です。

福岡県電気工事業工業組合が出版しており、積算の実務に近い内容を学べる1冊となっています。

この本を読めば、以下の内容を学べます。

  • 積算の基本
  • 工事業の用語
  • 電気工事の積算実務の基本

福岡県電気工事業工業組合は初心者積算講習会を開催しており、満足度は90%を誇っています。

そのエッセンスがそのまま書籍化されたもので、すぐに実践に役立てる内容が掲載されたおすすめの本です。

建築積算士ガイドブック

出典:公益社団法人 日本建築積算協会

価格(税込) 7,950円
出版日 2013年2月1日
本の内容 建築積算とは
工事の発注と契約
設計図書
工事費の構成
建築数量積算基準
内訳書標準書式
市場価格

4冊目は「建築積算士ガイドブック」です。

建築物のコストについて学ぶことのできる本で、建築学校のテキストにも用いられています。

建築積算士の資格取得にも役立つ1冊です。

この本を読めば、以下の内容を学べます。

  • 建築積算とは
  • 工事の発注と契約
  • 設計図書
  • 工事費の構成
  • 建築数量積算基準
  • 内訳書標準書式
  • 市場価格

基本知識やコストマネジメント、建築積算の定義など建築積算士についての内容を網羅できます。

積算実務マニュアル

出典:全日出版社

価格(税込) 7,700円
出版日 2022年5月27日
本の内容 積算に必要な歩掛
複合単価
工事レイアウト例

5冊目は「積算実務マニュアル」です。

市場価格を参考にしての積算見積、市場単価方式を導入しての積算見積どちらにも活用することのできる本です。

この本を読めば、以下の内容を学べます。

  • 積算に必要な歩掛
  • 複合単価
  • 工事レイアウト例

現場に合わせた適切な積算を行うには欠かせない1冊です。

工事積算実務マニュアル

出典:全日出版社

価格(税込) 7,700円
出版日 2022年5月27日
本の内容 積算に必要な歩掛
材料ごとの複合単価

6冊目は「工事積算実務マニュアル」です。

積算の見積に必須となる歩掛や複合単価が材料ごとに掲載されており、実際に積算を行う際に必要な数値を知ることができます。

実践で積算を行うなら欠かせない1冊なので、購入して損はないでしょう。

木造住宅のコストがわかる本

出典:エクスナレッジ

価格(税込) 3,080円
出版日 2020年3月4日
本の内容 コストデザインの極意
住宅コストの基本的な考え方
敷地と設計的要因のコストシミュレーション
仕上げのコストシミュレーション

7冊目は「木造住宅のコストがわかる本」です。

木造住宅のコストについて著者の経験談をもとに徹底的に解説されており、建設工事の中でも木造住宅中心の内容となっています。

顧客満足度を向上させつつ木造住宅工事のコストを抑えたいという悩みをもった方には特におすすめできる1冊です。

この本を読めば、以下の内容を学ぶことができます。

  • コストデザインの極意
  • 住宅コストの基本的な考え方
  • 敷地と設計的要因のコストシミュレーション
  • 仕上げのコストシミュレーション

ある程度、建設工事や木造住宅工事の経験と知識があり、コストマネジメントを学びたいという方が読むべき1冊です。

物価本

出典:一般社団法人 建設物価調査会

3,993円

価格(税込)
出版日 2023年3月24日
本の内容 建築工事で使用される資材や工事ごとの市場単価

8冊目は「物価本」です。

市場単価を調査しており、建築工事で使われる資材や工事ごとに掲載されているのでわかりやすいのが特徴です。

積算には市場単価の把握が必須となりますが、市場単価は日々変動します。

そのため、最新版の物価本をその都度チェックすることが大切です。

積算を本で学ぶメリット

積算を本で学ぶことで、以下2つのメリットが得られます。

  1. 積算の知識や理解を深められる
  2. 比較的安価で学習できる

積算の知識や理解を深められる

積算を本で学習することによって、知識や理解を深められます。

知識や理解を深めることで実務に活かせるほか、本を読んだ際に理解しやすく知識の吸収が早くなります。

学んだ知識を積算業務で活かしましょう。

比較的安価で学習できる

積算を学ぶためにセミナーや講習会に参加すると、一般的に5,000〜10,000円程度の大きなコストがかかります。

ですが、本は1,000円〜3,000円と比較的安価で購入できます。

お金をあまりかけることなく、多くの知識を学べるので積算の学習本はおすすめです。

積算を本で学ぶデメリット

一方、積算を本で学習するにあたって、以下2つのデメリットをおさえておいてください。

  1. 実務や技術は身につかない
  2. 本によっては情報が古い可能性がある

実務や技術は身につかない

積算の本はあくまで知識や理解を深めるものであり、実務で活かせる技術やスキルは身につきません

実務や技術は実践で行うことで身につきます。

本で学んだ知識を知識だけにとどめず、実践で活かして自分の技術として身につけましょう。

本によっては情報が古い可能性がある

本によっては情報が古いことがあり、実際に積算を行ううえで活用できない場合があります。

積算は市場単価の変動が日々行われるため、新しく出版された本を購入し最新の情報をキャッチすることが大切です。

本を購入するときには、出版日も確認しておきましょう。

積算の本に関するよくある質問

では最後に、積算の学習本に関するよくある質問にお答えします。

  • 積算の本はどこで購入できますか?
  • 積算の本以外での学習方法はありますか?

積算の本はどこで購入できますか?

積算の本は全国の書店はもちろん、Amazonや楽天などのネットでも購入できます。

誰でも手軽に購入できるので、自分に合ったものを探して実際に学習本で知識を深めましょう。

積算の本以外での学習方法はありますか?

積算は本だけでなく、建築積算士の資格試験の過去問や国土交通省のホームページからも学ぶこともできます。

国土交通省のホームページには、見積書のひな形や積算の基準、工事費内訳書の書式など積算を行ううえで重要な内容が掲載されているので確認は必須といえます。

まとめ:積算の知識は本を活用して深めよう

積算は学習本を活用することで知識や理解を深めることができます

ただし、市場単価の変動が激しく、適切な本を選んで日々学習し続けなければいけません。

本記事を参考に、近くの書店やネットから自分に合った積算の本をみつけて勉強し、日々の積算業務に活かしましょう。